杜づくり2016冬@京都園部


京都府園部町K様邸です。

今年も押し迫った頃、今年最後の杜づくりです。
お家の前庭という感じにしたいというご依頼です。
もともとは畑だった所を、お母さんが花を植えたりしてはいたものの、なんかいい感じにならなくて、という事でした。
よくある事と言えば、よくある事なんですよね。

本宅は立派な日本家屋と日本庭園です。
繋がりもすごく大切です。風景としても、地形的な役割にしても。

敷地の西側には里山に繋がっています。
良いですよね。こんな環境、なかなかありません。

先ずは既存の植物を整理して、水脈整備と地形造成です。透水管も入れます。

外周にぐるりと横溝を掘ります。炭と透水管を入れ、手づくりの竹串で止めて行きます。



点穴も掘ります。
この縦穴が主に縦方向の空気と水の流れを促して、地下の水道と空気の道をつくって行きます。すると敷地の呼吸が楽になり、動植物が生活し易い環境になります。

空池兼、点穴、製作中です。
竹を組んだ所に表面だけ石を組みました。中は空洞です。

横溝と点穴に竹を差し込んで行きます。水が置くように、空気が置くように。

水で濡らすと石の色がよくわかりますね。いろんな色の石があります。かわいいですね。

植栽部分を少し高めの築山にして、ぐるっと歩けるお散歩コースにします。

今回は山ごとに色分けをしました。
ここは赤のコーナー、ベニバスモモやカラントなど。
山の裾にも小さな水脈をつくります。

ここは黄色のコーナー、キンカン、キンマサキ、ヤマブキなど。
炭を撒いて荒腐葉土をマルチングします。

落ち葉はお家の方が集めてくれました。
お子さんも自分の車で。

ここが一番深い点穴です。重要な所です。溝は石垣が空積みで積まれていますので、天然の横溝として機能してもらいます。
この点穴は掘ってすぐ、水がジワリと湧いて来ました。空気が動き始めた証拠ですね。里山斜面の空気が、この水脈整備したお庭部分から抜けて、ずっと上の方まで、少しづつ環境改善してくれます。

アプローチには炭を撒いて、竹の枝を組むように敷いて、落ち葉をマルチングします。







空池完成。炭と竹の枝を入れました。

落ち葉もたっぷりと。

イチジクも植えましたよ。
ベリー類も植えましたし、ちょっとしたフォレストガーデンになりました。

屏にも馴染んでます。

別の畑から掘ってきたブルーベリーです。青のコーナー。アガパンサスとラベンダーも植わっています。

この黄色の築山と隣の点穴の高低差は約1メートルほどあります。
園部町の割と急峻な山に習って、お庭にも縮小版のような高低差をつけました。 この敷地で1メートルの落差は自然地形にするとかなり急峻な地形です。

ヒメイワダレソウをグラウンドカバーに植えました。春から夏にかけて小さなかわいい花をつけます。そしてなんと、芝生のように踏んで歩いても大丈夫なんです。







完成です。
庭木は割と小さめの苗木を植えました。3〜5年でその場所に馴染むように成長して、ちょうどいい感じになると思います。

馴染んでますね。







今回、お施主様が農家さんでしたので、空気や水の事も割とすんなり理解していただけたようで、完成した時は大変喜んでいただきました。
お昼に毎日お味噌汁を出していただいたり、寒かったので大変有り難かったです。
記念写真も一緒に撮らせていただきました。もしよかったら送ってくださいね。西側の里山の水脈整備の仕方などを説明してお引き渡しです。
ご縁があれば大地の再生講座で里山の杜づくりもできたら良いですね。
お世話になりました。ありがとうございました。これからよろしくお願いします。(の)

大地の再生講座@kayagreen


ついにkayagreenにも大地の再生講座がやって来ました。
先日12/10土曜日の事です。
講師で恩師の矢野智徳さんはじめ、杜の園芸スタッフ、大地の再生関西支部のスタッフ、講座参加者の皆さん、ありがとうございました。

講座は先ず焚き火の仕方から始まりました。
直火の焚き火は大地の中の空気をエネルギーにして燃えること、焚き火の周りの風通し処理の仕方や土での火の調整の仕方など、焚き火一つでも空気視点でとらえると、奥が深い!と思いました。
日本家屋に囲炉裏があった意味もわかりました。
囲炉裏で地中の空気を吸い上げて家の中を循環させるシステムだったのですね。

我が家は区画整理で3面貼りコンクリート河川の隣にコンクリート擁壁工事が予定されています。
コンクリート河川の隣を川の底盤まで掘り下げると、河川と同じくらいの量の水がコンコンと湧き出て、河川に水が集まって来ていることがよくわかりました。
本来であればその水は河川に合流して海へと循環していくのですが、現状は水と空気は停滞している状況です。
この状況は都市化された地域ではほぼ同じ状況だと思います。
矢野さんいわく「コンクリート河川で環境は随分傷んでいますが、さらに追い討ちをかけるようにコンクリート擁壁の工事計画で、まさにグライ土壌の真っ只中に家と庭をつくることになる訳です」と。
現在明石市と擁壁周りの水脈整備の打ち合わせをしていますが、前例が無い事と現代土木に抜け落ちている「空気視点」が無い事で、かなり苦労しています。
孤独な戦いのように思えましたが、今回皆さんに現状を見てもらい、地上部の風通し整備をしていただき、皆さんの結作業で気も入れていただき、自分にはたくさんの水脈仲間が居るのだと、あらためて励まされました。

竹林の古葉はらいです。
古葉は同じ木の枝でやると良いそうです。竹の古葉は竹の枝で。

河川の際をスッキリさせて、風も心地よくなりました。

実家の前庭の松やウバメガシなどにも「風の剪定」をしました。
日がとっぷりと暮れるまで作業は続きました。
工事現場真っ只中で、物の整理もままならない状態で、母親の庭に物を放置する癖もあって、「片付け」の仕方も教わりました。
矢野さんに片付けていただくのは大変恐縮だったのですが、その方法も風の目線での片付けでしたので大変勉強になりました。
物は見せて片付ける。大きな木の根元に重いものを置くと大木の成長を抑制できる。カマボコ型に物を置く。地面に直接置かずにゲタをはかせる、または風が通るように置く。「片付け」されど「片付け」風の目線で極めると一流の片付け上手になれそうです。
杜の園芸、新スタッフのしんしんとお馴染みザッキーさん、講座終了後、近くの居酒屋で御飯での一場面、彼女への電話も忘れずに(笑)

次の日は滋賀県の徳昌寺さんで講座でしたが、スタッフはみんな我が家に泊まりました。
みんな思いおもいに温泉行ったり御飯食べたり仕事したりで、バラバラに過ごす(笑)
ここは街中なのでそんなことができるんですね。
矢野さんは近くの有馬温泉と同じ泉質の温泉に行ってしまいました(笑)

皆さん本当にありがとうございました。
工事が落ち着いて家ができましたらまた遊びに来てください。
お礼まで。(の)

【まち杜の環の活動】街路樹サミット 関西のお知らせと矢野智徳氏コメント書き起こし全文掲載

 三田のあまがえるの木下夫妻が発起人となり去年からはじまった「まち杜の環」

当初のスタートメンバーはあまがえるさんとリビングソイルとkayagreenの三組

 

その活動のひとつに2017年1月7日開催の街路樹サミットも組み込み

新たなメンバーも参加してもらって実行委員会が形成されました

頼もしいメンバーの紹介はこちら→

 

今回会場のキャパが250名と当日の受付が煩雑になることが予想されますので

ご面倒ですが、事前振り込みをご協力いただいております

 

お申し込みフォームにお名前とメールアドレス、懇親会参加の有無など1分程度の入力で済みます

お友達とまとめてお申し込みできますのでお誘い合わせの上お申し込みください

 

詳細はこちら

▶ http://machimorinowa.org/summit2017

お申し込みフォームはこちら

▶ http://machimorinowa.org/summit2017/form

 

講演とパネルディスカッションのメンバーの中で私たちがいちばんよく知っている矢野智徳氏に

先日街路樹サミットについてのコメントをいただきましたので

書き起こしを全文掲載させていただきます

 

撮影:森山雅智さん

 

街路樹サミットによせて(2016/10/23広島の大地の再生講座にて)ー録音協力:田中ゆうじさんー

 

街路樹は都市の中で建物と緑の関係性を方向づけるというか
街路樹の機能がちゃんと見直されていくと
これからコンクリートジャングルになってしまっている都市の緑化っていう
緑の問題だけでなくて、コンクリートと大地と植物という三つの関係の環境の中に
空気と水を通す大事な点と線の場所
街路樹っていうのが、非常にコンクリートジャングルになっている都市という場所で
非常に生命線のような空気と水をおくる大事な場所になっているわけですよね。

 

で、街路樹というものはそういう風に見られていなくて
国土交通省が街路樹の位置づけとして
法的に位置づけている内容は道路の付属物なんですよね。

 

あくまで道に対しての付属物ってことになってるんですけど
実は都市の中で水脈がどんどん消されて行っている中で
街路樹というモノと場所が本当に都市の空気と水を送る生命線になっている

 

いわゆる大地でいうと街路樹のラインが都市の血管のような可能性を持っている
今は街路樹そのものは血管として機能できていないって言ってもいいと思う

 

ささやかに機能している、息をしていると言ってもいいと思うけど
今後都市空間の中で街路樹の機能というか
街路樹の位置、関係、環境というのを考えた時に


実は都市を本当に有機的でヒトが気持ちいい、生き物が気持ちよく生活できる
環境にしていこうとしたときに
街路樹こそが大事なたぶん生命線になってくる

 

そう言う見方で街路樹っていうのを今後都市の中で
考えていくことができたら道路をヒトが通るだけの道路から


道路こそが唯一点と線で面や立体の都市空間に
空気と水を循環できる可能性を持っている場所だと思うんですね。

 

それを実は担っているのが街路樹ということになると思うんです。

 

で、今はヒトだけの通り道、ヒトの動線が道路ということになっているんですけど
今後は都市が殆どコンクリート化されている中で
道路こそが実は空気と水を通す血管のような可能性を持っているわけですね。

 

社会の見方が変われば、道路にも空気と水を通す、循環するスペースとして道路の改善をしていくと
この都市の面と立体に空気と水を再生する可能性を持っているということですよね。

 

で、その道路のマイナスを唯一カバーしているのが街路樹なんですよね。


そういうことをなんとか見直していこうと木下さんたちが造園業界から声をあげているので
造園や建築や土木がほかのいろんな分野に街路樹こそが大事なこれからの都市の環境の生命線に
なってくるっていう見方の提案をしてもらうとなんかかわってくる

 

社会の見方が道路の付属物としてしかみていない、位置づけていない意識が変わって
命をつなぐ大事な機能をしょってくれてる植物の街路樹って言うことで
これから大事に街路樹そのものや、その場、空間、環境を考えていってもらうと
今どんどんマイナス化していく都市がなんとかプラスに転じる可能性を持っている

 

木下さん達の取り組みを応援させてもらったらと思っていますので
みなさんもぜひ、直接、間接、応援させてもらえればと思います

 

で、そういう街路樹の空間づくりが今日やっているような
各住宅、この道路が植物につながれ
その植物からそれぞれの細胞のような住宅に空気と水がとおるような
ラインが設定されるとどんどん息づく空間になってくると思いますから
またその方向で勉強していただければと思います。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

付け加えさせてもらうと、矢野さんは来年から仕事の形態を変えて現場や遠方に出むく機会を極力減らしていくと言っていた矢先にこの講演をお願いしました。家族との約束があるのを乗り越えてお話しを受けてくださった背景に来年からのご自分の仕事の中で街路樹は重要な位置にあるから、ということをお聞きしました。とことん現場主義の矢野さんのめずらしく話だけの場にまた講座では圧倒されてなかなか動けないという方にも、もしくは矢野さんがまったくはじめての方もぜひお話しを聴きにきていただけたら、と思います。(か)

 

 

お申し込みはこちら カンタン1分で入力完了!

▶ http://machimorinowa.org/summit2017/form

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


グリーンパーキング作り


三田市H様邸です。

施主様憧れのグリーンパーキング作りをご家族総出でお手伝いいただきました。
10月も半ばなのによく晴れて暑いくらいでしたが、皆さん元気にお手伝いいただきました。
実は水脈整備もアドバイスさせていただきながらほとんどご家族でされました。すごいです。

芝生をメインにアジュガやイワダレソウを混植します。
車の下など芝生が育ちにくい場所ではそれらが主役になって行きます。
生えてくる雑草も抜かずに共存させます。
オーガニックガーデンの背骨とも呼べる「多様性原っぱ」です。

U字溝の淵には透水管と剪定枝で水脈を確保しています。
芝生を張るのが楽しくて、子供さんも大張り切りです!

アジュガは春に綺麗な花を咲かせます。どんどん増えますし、この門柱下の部分、これからが楽しみです。

お昼休みもそこそこに(笑)
皆さんだいぶ要領を得て来て、作業もどんどんはかどります!
家族みんなでプチ「結作業」ですね。

駐車場は2台分、作業は終了しきらず、明日のご家族での作業に持ち越しです。作業要領をお伝えし、ご家族で完成させるどの事。よろしくお願いします!

1台分だけなんとかできました。
小石とかゴロゴロありますが、なんだかこのままの方が有機的な感じがしていいと思いますが、私だけでしょうか?(笑)

今日の作業を応援してくれるように、夕方にはめっちゃくちゃ大きくて綺麗な虹が出てくれました!
ミラクルです!(の)

沖縄 大地の再生講座 那覇編


沖縄で大地の再生講座が開催されました。 矢野さんより、ぜひ関西支部のメンバーにも来てもらいたい、ということで仲間と皆んなで参加しました。

那覇の公民館に着いて懇親会の翌日、やるとは思ってましたが、公民館の駐車場の水脈整備をしました。

沖縄特有の赤土。

表層に水切りをして、枝葉を入れて行きます。

コンクリート側溝を割り、表層水を流します。

今回は意外な事にセメントも使いました。
雨が降るとジュクジュクになる土に枝葉を入れたところにセメントを撒いて土質の改良をしました。
有機的なセメントの使い方です。

駐車場ですので車重を支えるための処置です。
膜になって水が滞るのでは?
と質問したら、セメントは雨に溶けるので大丈夫との事、おそらく車圧で砕けたセメントは雨風で多様に変化しながらも赤土混ざり駐車場土としての機能も果たしていくのだと思います。


植栽@明石市


明石市I様邸です。

ハナミズキとポートワインを植栽させていただきました。

粘土地だったので浅植えにしました。
粘土地は空気が入ると団粒化して、とても肥沃な土になります。

空気を入れるための横溝と点穴も施工。

刈り草をマルチに。

バッチリです!
(の)

通気水脈整備の見立て@京都府美山


京都府美山でシェアハウスをしてらっしゃる方からご依頼があり、通気水脈整備のアドバイスをさせていただきました。


本当に美しいところです。
美山の南側の山々には毛細血管のような水脈があり、それが由良川にそそいでいます。
昔から住んでいる方々の土地に対する誇りのようなものも感じるほど、この土地を大切にしてきたんだろうなと思わせる美しさです。

敷地の要所にこのような石が置かれていました。
境界、田んぼの水口、排水口など。
わかりやすい配置でどれも綺麗な石です。

下に水田が二枚、果樹園予定地を挟んで上に畑が二枚、棚田のようにありました。
自給するには充分な広さです。

下の水田は水脈が生きていてすぐにでも植え付けできそうな土の状態でした。
グライ層も無く、柔らかく、水の確保さえできればお米やマコモなどがすぐに植え付けられそうです。

上の畑は以前の住人さんがいろいろ使われていたせいもあり、ビニールマルチや瓦などがそのまま残っていて、かなりカチカチの状態でした。
小石も多かったです。

引っ越しされて間もないのでこれから手を入れられるとの事ですがビニールマルチをとりあえず先に剥がさないと呼吸ができませんね。
地面が呼吸できないと停滞した空気と水で有機ガスが発生してしまいます。
こんな美しいところでは自然農法での畑作りが絶対にいいと思いますよ。
できますし。

一通り敷地と農地を見て回り、水田周りの水道(水が斜面から滲み出ていました)の整備と畑周りの通気水脈整備、斜面地の果樹園と建屋前のお庭のアドバイスをさせていただきました。

時間までお施主様と一緒に通気水脈整備の作業をして、この日は終了しました。

再生講座になるかどうかは近隣との兼ね合いもありますが、とりあえずはゆっくりと自分でやってみます、との事でしたのでお任せしたいと思います。

来ていただいて良かったです、との言葉をいただいて、僕も来て良かったと思いました。

またいつでも行き詰まったらご連絡ください。
機会を見つけてまた様子を見にお伺いさせていただきます。

ありがとうございました。
(の)

家庭菜園づくり@神戸市西区


神戸市西区T様邸です。

結構広い家庭菜園づくりのご依頼を受けました。
お家の立地も周囲を里山と田んぼに囲まれて、のどかな場所です。



先ず始めに手を付けたのが、コンクリートブロックの解体作業。
お施主様に説明して、許可をもらい、解体しました。

建築確認のために建屋の敷地と家庭菜園部分を分けるような形で設置されていたコンクリートブロックですが、この擁壁がある事によって、建屋側からの表層水脈と気脈がせき止められ、潤滑な地下水脈の流れが滞る原因になっていました。

解体したブロックは持ち出さず、土留めの骨材として崩れの石垣のように利用します。
こうする事で土は止まりますし、隙間から水と空気も行き来できます。

土をかけて安息角の肩地形にします。

今回はお施主様の意向で庭木は植えませんでしたが、この肩地形のところにお茶の木やツツジなどの低潅木を植えてやるとブロックの間に根が差し込んでもっと安定した地形になります。
石(ブロック)と木と土でつくる自然土木のやり方ですね。
呼吸のできる土木工事です。
この呼吸ができるという事が大切で、家庭菜園をするにあたって、健康で美味しい野菜を収穫するには必須の環境改善だと思います。

続いて、家庭菜園の外周にも素掘りの側溝と、要所に点穴を開けて行きます。
お隣の敷地はかつて田んぼだったようで半分湿地帯のような環境になっていて、家庭菜園部分も水の湧いているところもありました。
全体的に水を多く含んだ土地だと言えます。



その水を停滞させるのではなく、うまく循環してくれるように透水管を入れて浸透する水とオーバーフローして外に出る水とに誘導します。
側溝と透水管により空気の流れが出来て、それとともに水も動きますので、家庭菜園全体が呼吸できるようになります。
わりと粘土質の土ですが、土壌改良などはしませんでした。
粘土は空気が通ると団粒化して肥沃ないい土壌になります。
肥料過多にしないためにも肥料はあえて入れませんでした。


炭を入れ、透水管を通し、枝や笹を入れます。
炭には泥灰汁を解消してくれる働きや調湿性、バクテリアの住処になるなど利点が多くあります。
透水管には一定量の空気の流れを確保できる働きがあります。
枝や笹は側溝の土留め安定材として、また泥漉し材として、有機物ですので、枯れるまでの間に草や木の根が差し込むまでの根の役割も果たします。
今回はトラック一台分の枝を持ち込んだのですが、全然足りずに、周辺の藪整備も兼ねて笹を刈らせてもらい、利用しました。笹も整備されて一石二鳥です。

ある程度埋め戻して半分暗渠にします。
全部埋め戻してしまわないのは有機ガスを抜くためです。
これがすごく大切で、完全に暗渠にしてしまうと空気の循環が悪くなり、効果も半減してしまいます。

景観的に埋め戻したくなりますが、この風景は草が周りに生えてきてくれると自然に馴染んだ景観になり、あまり違和感のない感じになって行きます。
草を抜かずに「風の草刈り」で共生してください、とお施主様にもお伝えしました。


手作業で畝を立てて行きます。
重機でやると地面が締まってしまうので、ここは手作業です。

一回目の耕運ではまだ粘土の塊が多かったですが、数時間空気にさらして2回目の耕運のときは空気が入り、パラパラと塊も解けて行きました。


畝もあまり真っ直ぐにせずにS字を書くように蛇行させています。
空気と水は常に渦を巻きながら移動していますので、それに習った畝立てにしました。
手作業ならではです。

うちの仕事はここまででしたが、あとはお施主様にお任せします。

数日置いてもう一度耕運していただいて、種や苗が植えれるくらいに粘土が解けたら、畝谷に笹を入れて緩衝材にすれば家庭菜園の完成です。

日当たりもいいですし、旦那様が家庭菜園に目覚めて、やっと念願叶ったマイ家庭菜園ですので、思う存分美味しい野菜を育てていただきたいと思います。

また様子を見にお伺いさせていただきます。
ありがとうございました。
(の)

畑の小学校 自給農ワークショップ@稲美町


稲美町F様邸です。

まち杜の環の活動として、最近ご依頼が多い家庭菜園づくりを市川ジャンさんを講師にお迎えして開催させていただきました。
ジャンさんは畑の小学校の名前で関西を中心にワークショップを展開されていて、自給農の講師をされています。

午前中は座学から始まりました。

自給農とは人間のエサ場づくりだという事だそうです。
動物たちはみんな自分のエサ場を持っていて、現代、人間だけがそのエサ場をスーパーやコンビニなどに依存しているというのが今の大多数の人々の暮らし方だと思います。

自給農ではそのエサ場をお庭のそこかしこに菜園をつくり、お散歩するだけでその日の野菜が手に入るという農業の方法です。

その場に生えている草から土や環境の状態を見て、どんな野菜なら育つのかを見極め、育てながら土づくりをして行き、最終的には結構なんでも育つ環境にして行く方法を教えていただきました。

ジャンさん手作りの自給農カレーをお昼にいただいて、いよいよフィールドへ!

先ずは周辺の藪や草の整理とごみ拾いも兼ねて、草刈りをします。
畑づくりのための有機物を集めるためです。

刈った草でマルチングしたり、クワの使い方を教わったり、なかなか盛りだくさんの内容です。

アプローチには稲藁のマルチング。
笹や松の葉、杉の葉なんかもいいマルチング材になります。

お庭はごく一般的な広さですが、それでも畑の畝以外にも植えられる場所がたくさんあって、本当にそこそこ自給できてしまう感じです。

水脈整備も少し手直ししながら進めて行きました。

苗はお施主様が用意したものと、ジャンさんが持ってきてくれたもの、トマト、ブロッコリー、ネギ、イチゴなどいろいろ。

今回は植栽の中に畑を作っているので、高木のビワやモクレンなどの足元に畑がある感じで、アグロガーデン風になっています。

イチゴやブロッコリーは乾燥に強いので、庭から出てきた石コロを集めていた場所に、ネギは建物側に、など建屋周りがどんどん畑になって行きました。

ジャンさんのアフターフォローもしっかりしていただいていて、後日、また一緒に様子を見に行かせていただきました。
トマトがぐんと大きくなって、その他の野菜も元気に育っていました。

家庭菜園はいろいろなやり方があると思いますが、ジャンさんの自給農法を学びたいなどありましたら、ご連絡いただければジャンさんにお繋ぎいたします。
(の)

大地の再生講座in淡路鮎原


報告が遅くなりましたが、先日、淡路鮎原で矢野さんを講師に迎えての大地の再生講座を開催させていただきました。

施主の坂本さんはじめ、淡路の若いメンバーが一丸となり、参加者集めから会場の準備、駐車場や宿泊の手配などを進めてくださり、非常に助かりました。

初日は現場検証と見立てを中心に、その場所の問題点などを検証していきます。

敷地はかなり深い谷地形になっていて、本流は流れがあるものの、倒木や土砂に埋もれていたりして、整備が必要な状況でした。

しばらく地下に浸透していた流れが表面に出ています。
この本流の流れがスムーズになると、周辺の斜面地がもっと呼吸ができるようになります。

休憩は敷地に生えてるミカンを頂きました。

現場としては、とにかく、本流を通すこと、水を多く含んだこの地は家の湿気も問題になっていました。
果樹が弱っていたり、竹が藪になっていたり、建屋周りの植栽も荒れていました。
敷地内ではありませんが、周辺では竹や笹の藪化が深刻で、水の抜けが悪く池でもないのに大きな水の溜まりがあちこちでありました。

2時くらいまで、現場検証をして、近くの公民館に移動し、座学になりました。

竹の藪化は村でも大きな問題になっていて、その対策に伐採作業を住民で進めていますが、5年計画だそうです。

竹の藪化について矢野さんは、竹が藪化するのは地下の空気の流れが悪くて根が暴れる、暴れ根の表情がそのまま藪化の表情となって地上に現れる、と。

鮎原だけの問題ではなく、今は全国どこでも竹の藪化問題は見られます。
空気の流れという視点を考えない現代コンクリート土木の弊害です。

座学では河川図や中央構造線などが見える広範囲な地図を見ながら、淡路島という土地がどういう風土なのかも照らし合わせてみます。
淡路島の井戸水ははるか六甲山系からの地下水だという事も分かりました。
地下水脈は人の想像を超える動きをしているんですね。
地球環境の大きなスケール感に驚きました。
大地の動きも水の動きもまさにに地球規模なんですね。

ここ鮎原はその名の通り、鮎が遡上してくる豊かな土地だったとの事です。
今は河川にはメダカやドジョウすらも居なくなってしまいました。
その豊かな環境を取り戻したい、と施主の坂本さんは話しをされました。
座学には近隣の地元の方も参加されていて、坂本さんの訴えに「一緒にやろうよ」との暖かい声も上がりました。


2日目はいよいよ作業開始です。
水脈整備用の枝を切り出し、矢野さんが整地しながら降りてくるはずだったのが、掘るとどんどん水が湧き出てきて、水脈整備をしながら降りてくる事になりました。

すごい量の水が湧き出ています。

なんとか皆んなの結い作業で本流まで水道を通し、雨まじりで少し大変でしたが、作業も一区切りつきました。

もう時間は4時か4時半くらいでしたが、建屋周りの水脈整備も参加者全員で一気にやりました。
硬く締まって、水溜りができていますが、水道を整備して、炭と剪定枝をマルチングしました。

まだまだ淡路鮎原での整備作業は続きます。
次回は6月に再生講座を予定しています。
淡路のメンバーありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。
(の)



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